前回は MF-PDOA を実際に計算して求めてみました。が、思ったような結果は得られませんでした。マルチパス(壁や床からの反射波)があると、位相が合成されてしまって結果が歪んでしまいます。マルチパスの影響を取り除くには FFT を用いる方法やもっと幅広い帯域での測定が必要みたいですが、リーダで読み取れるチャンネルは限られているのでそう簡単には実現できません。
そこで簡単にチャレンジできることとして、アンテナを2枚にして2か所から測定してみることにします。ということで調べていると、2枚のアンテナを使うことでAOA(Angle of Arrival:到着角度)の推定もできることがわかりました。2枚のアンテナを並べて設置し、タグからの電波を受信すると、タグの位置(角度)に応じて2枚のアンテナに届く電波の経路長にわずかな差が生じます。この経路差が、アンテナ間の位相差として観測されます。
距離(PDOA)と角度(AOA)の両方がわかると、タグの2次元的な位置(平面上の座標)が特定できるようになります。さらに、マルチパス対策としても強力です。マルチパスは直接波とは異なる角度から届くことが多いです。AOAによって「タグがあるはずの方向」がわかれば、その方向以外から届く(位相を乱す)反射波成分を理論的に排除しやすくなります。と、Geminiちゃんが申しております。
まじすか?ということでまずは AOA から試してみました。
前々回に作成した位相を表示するだけのアプリを改造して、2枚アンテナで取得した位相の【差】を表示するようにしてみました。
確かにタグを左右に動かすことで位相の差が変化することがわかります。周りが金属だらけなのでマルチパスしまくりでしょうけど、いちおう判断つくくらいの動きは見れました。ただ真正面にタグがあるときも位相の差が結構70度くらい出ているのが気になります。
真正面にあるときはそれぞれのアンテナとタグの距離は同じなので、測定される位相は同じ値になって差は0になるはずです。アンテナのケーブル長や、リーダ内部の基板上の長さのちょっとした違いで差がでるそうなので、これが表れているのだと思われます。この真正面のときの差は、リーダ固有のオフセット値と考えれば補正値として利用できそうです。
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