2021年9月15日水曜日

気を測る

 センサーを搭載した RFID タグはそれなりに登場してきているんですが、その中の一つに farsens のタグがあります。

このタグはIOが付いていて、そこに別途センサーを接続することで測定ができるという面白い使い方ができます。仕様を見るとここに繋いだセンサーの抵抗値を値として取得できるようです。

タグのユーザ領域にデータが保存されますので、専用のリーダは必要なくどんなUHFのリーダでも読み取ることができるのもこのタグの特長になってます。

最近エクセルツールに対応した Apulsetech のリーダで試してみます。

エクセルツールをちょっと改良して、タグの値を取得できるようにしてみました。

まずは何も繋げずに測定してみます。


1億7千万くらいの値になりました。単位はオームだそうです。

次にショートさせてみます。



30オームくらいになりました。

次は両端を手で握って図ってみます。


私の抵抗は40万オームくらいらしいです(笑


さらにこんなの用意しました。板にアルミホイルを巻いただけのプレートです。昔なんかの付録だったかでこういう板と紙コップみたいなのと何か銅線を繋いで気を測るみたいなのがあったと思うんですがありませんでした?そういうの?そうですか。


このまま測ると13と低い値が出ています。


ここで気を送ってみます。はぁぁー っと。さぁ値は変わるのか?


気のせいだな。きっと。

2021年9月8日水曜日

RTKを使った位置測定を試す

 とある案件で RTK を使った位置測定のデバイスを作成したんですが、これがいろいろ使えるということで今回は納品した器材をお借りして実際に測定をやってみました。

ちなみに RTK は GPS のごっついみたいな感じで、cm単位で位置の測定ができるというスグレモノです。ドローンの位置制御みたいなのに使われてます。

こちらがデバイスになります。


右から通信用親機、基準局、移動局にあたる子機の3種類です。親機は AC電源+Wifi が必要ですがその他の機器はバッテリーで動作します。

こちらのデバイスは各デバイスの通信として LoRa を使用している所が大きな特長になります。通常の RTK では、基準局のデータをリアルタイムに移動局に渡して移動局が位置の計算を行います。この方法では基準局のデータを移動局に渡すため、基準局と移動局が通信できる必要があります。この通信はWifiを利用していることが多く、測定位置がWifiの通信範囲に縛られます。

今回のデバイスは基準局のデータを移動局に渡さず、すべてのデータをクラウドに集めて計算するようになっていますので、各機器は通信用の親機にデータを投げればよく、この通信に LoRa を使用しているため、数キロ離れた場所でも測定が可能になります。

数キロ離れた測定は検証が大変なので近い距離で試してみます。

駐車場に設置。親機は Wifi でインターネットに接続する必要があるので向こうにある建物に設置してあります。

結構なデータ量を LoRa で送らないといけないんですが LoRa は通信に時間がかかる上、複数の機器が(チャンネルが同じ場合)同時に通信できないので、PPS を使って正確な時刻計測を行い、送信時間を各機器が分割することで各機器の送信が被らないように各機器が制御を行っています。

電源をONして5分程度すると、だいたい位置がFIXしてきます。


こちらがクラウド側の結果表示画面です。写真の奥側からこっちを見てる感じなのでちょっとわかりづらくて申し訳ありません。が、だいたい位置関係は合ってるようです。右側に X,Y,Z の値が出てますが、単位は m です。X が東西方向、Y が南北方向、Z が高さ方向です。

これから計算すると、子機1と子機2の距離は5.46mだそうですので検証してみましょう。


子機1にメジャーを合わせて


子機2までの距離を測ってみるとほら!5.46mに近い!すげーぜ RTK