2020年1月10日金曜日

ドラゴンレーダーを作る

みなさん今日も物探ししてますか?物探しって大変ですよね。見つからないとイライラしますし精神衛生上もよくないですね。物探しにも程度があって、近くの鍵から遠くのドラゴンボールまで、そういえばドラゴンボールを探すのにドラゴンレーダーってありますね。あれ便利ですよねー、というわけで作ってみました。

今とある案件で作成しているデバイスがあるのでそれを使います。そのデバイスはESP32マイコンとGPSモジュール、LoRaモジュールを搭載しています。ドラゴンレーダーを作ろうとしたら現状ではGPSは必須になると思いますが、GPSで取得したデータをどうやって転送するかという問題があります。3Gなどの通信回線使えばできますが、月額のランニング費用がかかりますし、圏外では利用できません。そのためこのデバイスはLoRaモジュールを使って、LoRaでデータを転送するようになっています。これで環境次第ですが見通し5kmぐらいは通信ができるようになります。

何だ、RFIDが出てこないじゃないか、という問題がありますが、でもほら、RFIDとLoRaは周波数的にはご近所さんだし、えへ。

イメージ図がこちらです。


ドラゴンボール側はGPSで位置情報を受信して、LoRaで送信します。ドラゴンレーダ側はGPSで受信した位置情報と、LoRaで受信したドラゴンボールの位置情報をBLEでスマホに転送します。スマホは Chromeブラウザの Web Bluetooth API を使用してドラゴンレーダに接続してデータを受信し、座標の計算などは javascript を使用することでアプリをインストールすることなく実行できるようにしました。

それでは実験します。ドラゴンボールは名護マルチメディア館(2Fの窓際)に置きます。ドラゴンレーダーとスマホを持って、車で移動しながら測定しました。


1箇所目はこのあたり。ドラゴンレーダーはこんな感じ。


ドラゴンレーダーの表示は進行方向が上で、Nが北の方角になります。下に数字が表示されていますが、上から順番にドラゴンレーダーの位置情報(緯度、経度)、スピード(ノット)、進行方向(度)、ドラゴンボールまでの距離(m)です。黄色の丸がドラゴンレーダーから見たドラゴンボールの相対位置になります。緑の円は中心から250mごとに描かれていて、一番外側の円で1kmの距離になります。

2箇所目


3箇所目、辺野古の交差点


どうでしょう?結構いい感じに表示されていますね。今回はドラゴンボールとドラゴンレーダーで直接通信していたのでせいぜい5kmほどの距離までしか受信できませんが、LoRaを中継する機械をなるべく高いところに設置すればかなり広範囲でも利用できます。

これで物探しもグッと楽になりますね!?

そうそう、鍵など屋内の物探しはRFIDの方が便利ですよ(強引)。