2024年2月28日水曜日

頭に近づけるとリーダーの読み取り距離は伸びるのか実験

車のロックを遠隔で解除する、鍵についているリモコンキーがありますね。以前このリモコンキーについて面白い記事を見かけました。
どうやら鍵を頭に近づけてボタンを押すと、車のロックをより遠くの距離から解除できるそうです。前から裏技としてこのテクニックは知られていたようで、シミュレーションで検証する記事もありました。

さらに気になるのはこのリモコンキーが扱う周波数です。
二つの記事をざっと見た感じだとだいたい300MHzあたりのようで、超短波(VHF)寄りの極超短波(UHF)になるのでしょうか?

もしかしたらこのリモコンキーのテクニックはRFIDリーダーにも応用できるかもしれません。
そういうわけで、実際にUHF帯のリーダーを頭やペットボトルに近づけたりして距離が変わるのか試してみました。

広い空間で検証する必要があったので、今回はDENSOさんのハンディリーダーSP1を使用します。
SP1の周波数はだいたい916~920MHzになります。リモコンキーの周波数とは結構差があると思いますが、試してみます。



屋外なのでカバンのなかにタグをいれ、これを読み取れる距離をはかります。


結構簡単な検証だと思っていましたが、屋外だと風があるせいか、標準になる限界の距離がどこなのかなかなかつかめませんでした。

これでだいたい5mくらいでした。
ここからリモコンキーの記事にあったように、リーダーを頭やあごあたりに近づけつつ後ずさりしてみました。

頭に近づけた結果としては、確かに距離が伸びたように感じる瞬間があった、程度でした。
リーダーを頭に近づけたり離したりを繰り返すと、読み取りもそれに応じて、頭に近づけるたびに反応があるということが起きました。しかし結構偶然に近いような感じで、あまり再現できませんでした。

今度は天然水のペットボトルを使います。


頭に近づける必要があるのは、頭にアンテナのように電波を延長させてくれる水分があるためなので、これをリーダーに近づければもっと効果があるかもしれません。


結果としては、頭に近づけるときと同様にイマイチでした。


やはりICタグと水分の相性は悪いと考えたほうがよいのでしょうか。
もっと電波について勉強したいと思える実験でした。

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