今回はその中で Session というのを試してみます。
Gen2のタグには、インベントリ済みフラグというのが内蔵されています。リーダの読み取り範囲にたくさんタグがある場合、すべてのタグが同じように返答していたらこれはなかなかすべてを聞き分けるのは難しいです。そこで、自分はもうインベントリされたよというフラグをタグが持っていて、インベントリ済みの場合はもう黙っておくということになっています。そうすることでインベントリが済んでいないタグだけが返答するようになります。
で、このフラグなんですが、インベントリされたらフラグを ON にするんですが、こんどは OFF にするタイミングはどうするのさ?という問題が出てきます。リーダから「ほうらお前らインベントリフラグを OFF にするんだ」的なコマンドを出すのが1つのやり方です。それだけだとずっと ON の状態のままのタグも出てきてしまいますので、一定時間過ぎたら OFF にするという仕組みにもなっています。で、一定時間って何よ。どんだけよ。という話になるんですが、これが Session の設定になります。
SessionにはS0、S1、S2、S3と4種類あって、S0は速攻で OFF にします。正確にはリーダからの電波が途切れてチップへの給電が無くなったら OFF になります。S1は 500msくらい ON の状態を保持します。S2とS3は違いがよくわからないんですが、どちらも5秒ほど ON の状態を保持します。
S0だと、すぐにフラグがリセットされるのでタグがやいのやいの反応し、タグがたくさんある場合に混線が生じます。S2とかにすると急におとなしくなって、短時間に何度も読み取りしようとすると反応しない場合があるわけです。
試してみましょう。いつものMorphicです。
設定の右下に「Session」がありますねー。
まずは0でタグの読み取りをします。
タグは適当に15個ほど置きました。
読み取りを開始するとピーピーピーピーひっきりなしに音がしています。
しばらく読み取ってから統計を見てみると、
平均して53個/秒で読み取りしたようです。
では Session を3にしてもう一回読み取ります。
今度は何回かピーといった後、全然音がしなくなりました。読み取ってない(タグが黙ってる)ようです。
しばらく読み取ってから統計を見てみると、
平均で2個/秒になってしまいました。
というわけで Session の効果はかなり違いが出るようです。
大量にタグがあって、1回読めばもういいや―的な場合は3、タグは少量で高速で読み取りたい場合は0に設定するのがいいようです。