MANICAモバイルには実は隠し機能がいくつか搭載されています。今回その中から NFC温度ロガーについて説明したいと思います。実はこの機能、今から2年ほど前に実装されているんですが実装してそのままになっていました。
MANICAモバイルは下記の製品に対応しています。
Temperature Logger NFC<温度ロガーNFC>
この製品は一定間隔で温度を測定して内部のメモリに保存します。保存したデータはスマートフォンなどで読み取りすることができます。このタグを使うことで、温度管理の必要な製品の輸送中の温度を測定し、エビデンスとして残すというようなことが可能になります。
この製品を使用するために専用のアプリが用意されています。
SMARTRAC NFC Temperature Logger App
このアプリを利用して、温度の測定間隔を設定したり、保存した温度データを読み取りすることができます。
アプリで読み取ったデータはメールで送信することもできます。そこでMANICAモバイルのNFCロガー専用のアドレスにメールを送信します。すると...
ほら、データが取り込まれました。ちなみにこのタグ、何かの航空便に入れて測定してたと思います。2年前ですが。
どうでしょうか。これで温度管理もバッチリですね?
2020年5月29日金曜日
2020年5月25日月曜日
ドライアイスのタグ読み取り実験
エンドユーザーよりドライアイスを通過してタグが読み取れるのか、との問い合わせがあり、ドライアイスでタグ読み取りを実験してみました。
1.5Kg、厚さ3cmのドライアイス2枚を用意し、2枚のドライアイスにタグをはさんで読み取りを行いました。
使用したリーダーとタグ
・AT880
・SMARTRAC TEMPERATURE DOGBONE ※温度測定で使用
・ALN-9654(Gタグ)
最初にセンサータグをビニール袋に入れ、ドライアイスではさんだところ、直ぐに読み取り不能になりました。(常温に数秒おくと復活)
梱包材にくるんで、読み取り、温度を測定すると、限界の-40℃以下になるまで、2、3分時間が稼げるので、この方法で測定することにしました。
Gタグを梱包材に包み、そのままで、読み取り距離を測定すると、240cm でした。
(電波強度は1)
次にドライアイスではさみ、新聞紙などで包んで、数回、測定すると、170~180cmになりました。
25~30%ぐらい距離が短くなり、この時点では影響があると思いましたが、ドライアイスの保存方法を調べたところ、空気に触れると空気中の水分が付着するとのことでしたので、実験をやり直すことにしました。
ドライアイスを包む新聞紙(ドライアイス購入時に包んであった新聞紙)を新しい物に交換し、ドライアイス表面をタオルでこすってから、すばやく、しっかりと包みました。
(実験当初は手際が悪く、時間も気になったので、ゆるく包んでいました)
再実験では、170cmぐらいから読み取りを始め、徐々に距離を伸ばしていくと、ドライアイス無しの場合と同じ240cmに到達しました。
【実験結果】
厚さ3cmのドライアイスでの読み取り実験では、影響ありませんでした。
ただし、空気中の水分が冷却され、ドライアイス表面などに水、氷(霜)が付着するので、それが読み取りに影響すると思われます。
1.5Kg、厚さ3cmのドライアイス2枚を用意し、2枚のドライアイスにタグをはさんで読み取りを行いました。
使用したリーダーとタグ
・AT880
・SMARTRAC TEMPERATURE DOGBONE ※温度測定で使用
・ALN-9654(Gタグ)
最初にセンサータグをビニール袋に入れ、ドライアイスではさんだところ、直ぐに読み取り不能になりました。(常温に数秒おくと復活)
梱包材にくるんで、読み取り、温度を測定すると、限界の-40℃以下になるまで、2、3分時間が稼げるので、この方法で測定することにしました。
Gタグを梱包材に包み、そのままで、読み取り距離を測定すると、240cm でした。
(電波強度は1)
次にドライアイスではさみ、新聞紙などで包んで、数回、測定すると、170~180cmになりました。
25~30%ぐらい距離が短くなり、この時点では影響があると思いましたが、ドライアイスの保存方法を調べたところ、空気に触れると空気中の水分が付着するとのことでしたので、実験をやり直すことにしました。
ドライアイスを包む新聞紙(ドライアイス購入時に包んであった新聞紙)を新しい物に交換し、ドライアイス表面をタオルでこすってから、すばやく、しっかりと包みました。
(実験当初は手際が悪く、時間も気になったので、ゆるく包んでいました)
再実験では、170cmぐらいから読み取りを始め、徐々に距離を伸ばしていくと、ドライアイス無しの場合と同じ240cmに到達しました。
【実験結果】
厚さ3cmのドライアイスでの読み取り実験では、影響ありませんでした。
ただし、空気中の水分が冷却され、ドライアイス表面などに水、氷(霜)が付着するので、それが読み取りに影響すると思われます。
2020年5月22日金曜日
Web RAIN! WebからRFIDリーダを制御する
UHF帯のRFIDリーダを使う場合、たいていスマホやパソコンに制御用のアプリを入れる必要がある1と思います。一方で、バーコードスキャナであれば、挿すだけで使えますし、同じRFIDでもNFCについては、ブラウザから直接読み取れるようになりました。UHF帯のRFIDリーダでもブラウザから直接タグを読めるといいなあと思い、今回試してみました。
簡単にどうやったかを説明すると、PCとBluetoothのSPPで接続されたRFIDリーダに対して、ブラウザから現在策定中のSerial APIを介して制御するという感じです。
さて、この言葉が将来使われるのか分かりませんが、まだ誰も使ってなさそうなので、WebからUHF帯RFIDリーダを制御する使い方をWeb RAINと銘うっておこうと思います。次点でWeb LLRPでしょうか。
リーダの電源が付いていることを確認したら、Connectボタンを押してください。下記のような画面が表示されると思います。Bluetoothの設定で確認したCOMポートを選択して接続ボタンを押してください。うまく行けばリーダからピピッピピッと鳴って接続されます。
なお、Connectボタンを押してから、専用ダイアログでどの機器と接続するかを選ぶ必要があるのはSecurity上の理由からだそうです。Webサイトを開くだけで、自動でリーダが読取始めたら怖いですからね。
リーダの読取ボタンを押すと、時刻と読み取られたタグIDが表示されると思います。
1: AlienやImpinjといった自律動作可能な据置リーダの場合はシステム構成によってアプリ不要
2: こっちが裏テーマです。つい先日正式版が発表されましたね。C#だけで書けるのはうれしいですが、今回みたいなことをやろうとすると、結局Javascriptが必要になるのかな。その辺は今後調査が必要です。
簡単にどうやったかを説明すると、PCとBluetoothのSPPで接続されたRFIDリーダに対して、ブラウザから現在策定中のSerial APIを介して制御するという感じです。
さて、この言葉が将来使われるのか分かりませんが、まだ誰も使ってなさそうなので、WebからUHF帯RFIDリーダを制御する使い方をWeb RAINと銘うっておこうと思います。次点でWeb LLRPでしょうか。
今回使ったもの
- RF Blaster
- Bluetooth搭載のWindows 10 PC
- Serial API
- Azure
- ASP.NET Core Blazor WebAssembly 2
- 最新版のGoogle Chrome または
- 最新版のMicrosoft Edge
とりあえず作ったサイト
制限など
リーダ
今のところ使えるリーダはRF Blasterのみです。AT388も動くかもしれませんが、未検証です。
OS
Windows 10のみ対応です。Android系はどうもSDKがSerial Portに未対応なので、今後もこの方法での接続はできなさそうです。Androidの場合は、BLEに対応したRFIDリーダをWeb Bluetoothで接続する方向性になるでしょうか。
ブラウザ
ChromeかEdgeの最新版が必要です。ここまではいいとして、#enable-experimental-web-platform-features をEnabledにする必要がありますので、なかなかすぐに業務に使うというのは難しそうです。
準備
Bluetooth
まず、RF BlasterとPCのBluetooth接続を行います。タスクトレイのBluetoothアイコンを右クリックして「Bluetoothデバイスの追加」をクリックします。
「Bluetoothまたはその他のデバイスを追加する」をクリックします。
RF Blasterの電源を付けて、「Bluetooth」をクリックします。そうすると、「RFPrisma-xxxx」みたいなのが見つかると思うので、クリックします。
そのあとPINコードの確認が表示されるので、「接続」をクリックしてください。
元の画面に戻って「その他のBluetoothオプション」をクリックしてください。
COMポートタブを開くと、こんな風になっていると思います。方向が「発信」で、名前が「RFPrisma-xxxx 'AMP-SPP'」となっているポート番号をメモしておきます。あとで使います。下の図の場合は、COM13ですね。
ブラウザ
次にブラウザの設定を行います。使えるのは最新版のGoogle Chromeか、同じく最新版のMicrosoft Edgeとなります。
今回使用するWeb Serialは実験的な位置づけの機能のため、デフォルトの設定では使用できません。アドレスバーに、Chromeの場合は chrome://flags を、Edgeの場合は edge://flags をそれぞれ入力して開いてください。検索窓がありますので、 #enable-experimental-web-platform-features と入力して、見つかった項目をEnabledあるいは有効にしてください。変更後、ブラウザを再起動すれば準備完了です。
あと開発中何度かフラグが無効になっていたことがあったので、ブラウザのアップデートのタイミングとかで元に戻ってしまうのかもしれません。うまく行かないときは再度確認してみてください。
下記のURLを開いてください。
https://webrain.azurewebsites.net/
今回使用するWeb Serialは実験的な位置づけの機能のため、デフォルトの設定では使用できません。アドレスバーに、Chromeの場合は chrome://flags を、Edgeの場合は edge://flags をそれぞれ入力して開いてください。検索窓がありますので、 #enable-experimental-web-platform-features と入力して、見つかった項目をEnabledあるいは有効にしてください。変更後、ブラウザを再起動すれば準備完了です。
あと開発中何度かフラグが無効になっていたことがあったので、ブラウザのアップデートのタイミングとかで元に戻ってしまうのかもしれません。うまく行かないときは再度確認してみてください。
いざ、実行!
https://webrain.azurewebsites.net/
リーダの電源が付いていることを確認したら、Connectボタンを押してください。下記のような画面が表示されると思います。Bluetoothの設定で確認したCOMポートを選択して接続ボタンを押してください。うまく行けばリーダからピピッピピッと鳴って接続されます。
なお、Connectボタンを押してから、専用ダイアログでどの機器と接続するかを選ぶ必要があるのはSecurity上の理由からだそうです。Webサイトを開くだけで、自動でリーダが読取始めたら怖いですからね。
1: AlienやImpinjといった自律動作可能な据置リーダの場合はシステム構成によってアプリ不要
2: こっちが裏テーマです。つい先日正式版が発表されましたね。C#だけで書けるのはうれしいですが、今回みたいなことをやろうとすると、結局Javascriptが必要になるのかな。その辺は今後調査が必要です。
2020年5月20日水曜日
ItemSenseサーバを動かしてみた
前回、ItemSenseサーバをインストールしてみたのですが、今回はそのあとの設定を行って動かしてみようと思います。(もうあれから1年経つんですね、早い)
リーダにReader Agentというプログラムが設定されました。次は実際の読取のための設定となります。
今回使ったもの
- Ubuntu 18.04 Server
- itemsense-2.3.0+6-setup.run
- xSpan
OSもItemSenseもそれぞれバージョンが上がっています。
インストール
こちらの手順通りで問題なく進められました。前回つまったdocker-composeの辺りもリンク先が明示されていて、分かりやすかったです。
初期セットアップ
建物に紐づく概念ですかね。とりあえず、画面上部のFacilitiesからHayatoを作成。
4. ネットワークをスキャン
Readers > Registrationから設定します。追加したネットワークを選択して、Discover Readersします。リーダが見つかるので選択してRegisterします。
5. リーダ側の準備完了Readers > Registrationから設定します。追加したネットワークを選択して、Discover Readersします。リーダが見つかるので選択してRegisterします。
リーダにReader Agentというプログラムが設定されました。次は実際の読取のための設定となります。
Reader
リーダの設定をしていきます。Readers > ConfigurationsからCreate New Reader Configurationボタンを押して新規に作成します。
- Operation:今回Overheadで設定したいので、THRESHOLDを選択
- Reader Mode:とりあえずMODE_1002がオススメみたいです
- Session:とりあえず0
- Transmit Power:とりあえず30 dBmとしますが、現場によって調整だそうです
- Channel Config:今回不使用。Side by Sideなど近くに他のリーダがある場合はそれぞれで異なるチャンネルを選択します
Threshold
Threshold、日本語にすると閾値でしょうか。ここからこっちは内、ここから先は外を決めるための設定といった感じでしょうか。Create New Thresholdを押して新規に作成します。
- Arrangement:Overheadを選択
- Reader1のReader:先ほど準備完了したReaderを選択
- Configuration:xSpan Overheadを選択
In AntennasとOut Antennasは編集アイコンをクリックすると、どのアンテナ番号をInあるいはOutと見做すかと、それぞれの側のTransmit Powerを設定できます。たとえば、設置現場の片側に明らかに金属製の構造物があるような場合に使います。今回はデフォルトのままとします。ちなみにアンテナ番号はこちらのp. 58にあります。さらに余談となりますが、xSpanのLEDがある側がSECTOR 2 (IN)、反対側がSECTOR 3 (OUT)となります。Side By Sideで左右に設置する場合は、LEDのある側を揃える必要があります。
Recipe
次はRecipe、なんだかお料理みたいですが、秘訣とかこつっていう意味があるんですね。調べて知りました。Create New Recipeを押して新規に作成します。
- Recipe Type:今回はTHRESHOLDを選択
- ReadersのThreshold:先ほど作成したThresholdを選択
- ReadersのRun:リーダを選択
- ReadersのWith:Reader Configurationを選択
- Recipe ParametersのProfile Name:最初は空でよいですが、チューニングした結果を貼り付けるのに使用します
- Iteration Data Log Enabled:チェックすると、チューニングツールにImportするためのログが出力されます
Job
ここまでで動かすための準備が終わりました。いよいよ動かしてみましょう。
- Facility:適宜選択
- Recipe:先ほど作成したRecipeを選択
- Duration:とりあえず0
- Start Delay:デフォルトの0のまま
- Data Handling Options:3つともチェックを入れておきます。Docker使っているので外部にデータを出力するための設定みたいです、多分
Start Jobボタンをクリックします。全部うまく設定されていればJobのStatusがRunningとなります。一番右にあるActionsのTransitionsのアイコンをクリックすると読み取ったタグを表示できます。
このあとは、Actionsのところの右から3つ目のDownloadアイコンでIteration Data Logsを取得し、Threshold Tuning Tool(別ソフト)を使ったチューニング作業へと入ることになりますが、余白がつきたのでここまでにします。
2020年5月8日金曜日
今月も新しいRFID機器に対応しました(MANICA Excel Tool)。
今月も、とか書くと毎月リリースしてそうですが、そんなことありませんでした、、、
ーーーーーーーーーーー
続々と対応機種が増加するMANICA Excel Tool、
あらたに下記4機種への対応版がリリースされました!
あらたに下記4機種への対応版がリリースされました!
・CT4-LX(SATO)
・PSRWU-9000(フェニックスソリューション)
・MC3330(ZEBRA)
・KDC480(KOAMTAC)
・PSRWU-9000(フェニックスソリューション)
・MC3330(ZEBRA)
・KDC480(KOAMTAC)
対応機種一覧はこちらから。
https://manica.jp/?page_id=301
https://manica.jp/?page_id=301
2020年5月4日月曜日
(幻の)光るタグ
これまた懐かしいシリーズ、9年前の光るタグです。
登録済みの会員カードを読み取ると、お店のキープボトルに取り付けられた光るタグが、結構あかるく光ります。
デモ環境の機器構成は、ArmadilloにNFCリーダーとLF帯のリーダーが接続されていて、人の認証はNFC、光るタグの制御はLFという感じ。
残念ながら製品化までいきませんでしたが、パッシブながら光量に優れた有機EL採用のとても楽しみなプロトタイプだったのになぁ。
Youtube:
https://www.youtube.com/watch?v=sBxtmU9Wid8
事例紹介ページ:
http://www.hayato.info/home/report_hikarutag.htm
#rfid #nfc #icタグ
登録済みの会員カードを読み取ると、お店のキープボトルに取り付けられた光るタグが、結構あかるく光ります。
デモ環境の機器構成は、ArmadilloにNFCリーダーとLF帯のリーダーが接続されていて、人の認証はNFC、光るタグの制御はLFという感じ。
残念ながら製品化までいきませんでしたが、パッシブながら光量に優れた有機EL採用のとても楽しみなプロトタイプだったのになぁ。
Youtube:
https://www.youtube.com/watch?v=sBxtmU9Wid8
事例紹介ページ:
http://www.hayato.info/home/report_hikarutag.htm
#rfid #nfc #icタグ
2020年5月1日金曜日
JR西日本様のRFID導入事例を公開しました!
JR西日本様の導入事例を公開しました。
ICタグを利用した工具管理ですが、タグの取り付け方や読み取らせ方、弊社のExcel Toolの活用方法など現場の知恵が詰まった素晴らしい活用事例かと思います。
誰が、どの工具を持ち出したか/返却したか、を自動的に記録する用途でお使いいただいています。
ハンズフリーでの検品ながら、大掛かりなゲートを設置することなく、アプリケーションもエクセルで済ませてしまうことで、かなりシンプル/低価格な仕組みを実現しています。
登録:
投稿 (Atom)