さて、テレワーク中は勤怠報告を求められることも多いのではと思います。弊社でも始業時、昼休憩開始時、昼休憩終了時、終業時の1日計4回、メールでの報告を行っています。(そんなのチャットのステータスでいいじゃん、という声もあるかと思いますが、決まりは決まりです)
今まではGmailのテンプレートを使って凌いでいたのですが、この先の見えない状況を考えると4回といえど、重荷になってきます。
そこで、RFIDを使って自動化してしまおうと思います。たぶんこの記事を読んでいる方なら、自宅にRFIDリーダの1台や2台転がっているものと思いますので、ぜひお試しください。
使ったもの
- マスプロ電工製RFIDリーダ RWLU1002
- マスプロ電工製RFIDシートアンテナ RAS2031
- Google スプレッドシート
- Google Apps Script
- MANICAコレクタ
マスプロ電工製RFIDリーダ、RFIDシートアンテナ
こんな感じです。ロープロファイルで机の上に置いておいても邪魔になりません。
Googleスプレッドシート
こんな感じのシートを用意しました。始業時間~終業時間の各列が勤務報告する時間に相当します。その他列はデバッグや判断できない時間帯に読まれた場合に利用します。タグIDのところに勤怠報告に使うタグのIDをセットします。G列にその日にやったことを書いておけば、それを終業時にメールで送信するようにしました。
ちなみに弊社は10:00~15:00がコアタイムのフレックス制で、11:45~12:45がお昼休みとなります。
Google Apps Script
詳しくは他の解説記事にゆずりますが、function doGet(e)という関数を作成すると、HTTP GETでアクセスを受け付けられるようになります。今回はtagId引数に読まれたタグIDを乗っけてアクセスする形にしました。
スプレッドシートのIDを使ってアクセスして、時間に応じて特定のメールを送信する感じにしました。たとえば、8時から10時の間なら業務開始、16時半以降なら業務終了といった感じです。この辺の業務ロジックはスプレッドシート側に設定持たせた方がよかったかもしれません。ソースの一部を抜粋すると、大体こんな感じです。
var id = 'XXXXX'; var sheet = SpreadsheetApp.openById(id).getSheetByName("シート1"); var registeredTagId= sheet.getRange('B1').getValue(); var tagId = e.parameter.tagId; if (tagId == registeredTagId) { // 登録されたタグIDと一致するか var lastRow = sheet.getLastRow(); var dateNow = new Date(); var lastDate = new Date(sheet.getRange(lastRow, 1).getValue()); var recordRow; if (lastDate.getFullYear() == dateNow.getFullYear() && lastDate.getMonth() == dateNow.getMonth() && lastDate.getDate() == dateNow.getDate()) { recordRow = lastRow; } else { // 当日のレコードが無ければ追加 recordRow = lastRow + 1; sheet.getRange(recordRow, 1).setValue(Utilities.formatDate(dateNow, "JST", "yyyy/MM/dd")); sheet.getRange(recordRow, 7).setValue('資料作成'); } const recipient = 'recipient@example.jp'; var subject; var body; const options = {cc: 'cc@example.jp'} if (dateNow.getHours() > 7 && dateNow.getHours() < 10) { //始業 recordColumn = 2; var workPlan = sheet.getRange(recordRow, 7).getValue(); subject = 'テレワーク開始連絡(中野)'; body = `中野です。\n\n今からテレワーク開始します。\n\n <予定作業>\n・${workPlan}\n\nよろしくお願い申し上げます。`; } else if ((dateNow.getHours() == 11 && dateNow.getMinutes() >= 45 && dateNow.getMinutes() <= 59) || (dateNow.getHours() == 12 && dateNow.getMinutes() >= 0 && dateNow.getMinutes() <= 15)) { //休憩開始 recordColumn = 3; subject = '休憩開始連絡(中野)'; body = '中野です。\n\n今から休憩開始します。\n\nよろしくお願い申し上げます。'; } else if (dateNow.getHours() == 12 && dateNow.getMinutes() >= 30) { // 休憩終了 recordColumn = 4; subject = '休憩終了連絡(中野)'; body = '中野です。\n\n今から業務を再開します。\n\nよろしくお願い申し上げます。'; } else if ((dateNow.getHours() == 16 && dateNow.getMinutes() >= 30) || (dateNow.getHours() >= 17)) { //終業 recordColumn = 5; var workRecord = sheet.getRange(recordRow, 7).getValue(); subject = 'テレワーク終了連絡(中野)'; body = `中野です。\n\nテレワーク終了します。\n\n<実施作業>\n・${workRecord}\n\nよろしくお願い申し上げます。`; } else { recordColumn = 6; } var recordCell = sheet.getRange(recordRow, recordColumn); if (recordCell.isBlank() || recordColumn == 6) { recordCell.setValue(Utilities.formatDate(dateNow, "JST", "HH:mm:ss")); if (subject != undefined && body != undefined) { GmailApp.sendEmail(recipient, subject, body, options); } }
MANICAコレクタ
MANICAコレクタはこちらからダウンロードいただけます。多くのリーダに対応しておりますので、お持ちのリーダが対応しているかぜひチェックしてみてください。お使いになりたいリーダありましたら、お声がけください。(有償になりますが...)
リーダを追加して、高度な設定を開くと、一番下にWebサーバへ投げるというチェックボックスがあるので、チェックします。隣にGASの公開URLと引数を記述してください。URL中の[タグID]が実際に読まれたタグIDに置換されてHTTP Getされます。ちょっとした注意点としては、httpかhttpsはリストボックスから選択する形なので、URLの//の後ろからテキストボックスにはコピペしてください。
あとはMANICAコレクタのショートカットをWindowsのスタートアップフォルダに作成し、起動時に自動で開始するにチェックを入れておけば準備完了です。次回以降、始業時など、必要なタイミングでタグを読ませれば、自動でメールを送ってくれるようになります。
むちゃくちゃ僕がしたいことでして…スプレッドシートでの管理の仕方がわかりました。
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