実はExcelToolはRFIDリーダライタだけではなく、RFIDプリンタにも対応しています。今回はExcelToolからZebra ZD500Rを使って印字エンコードしてみたので、手順をまとめてみました。
使ったもの
- MANICA ExcelTool Ver. 2.5.0
- Zebra ZD500R
- MIDAS FLAGTAG R6-P
- ウィンドウズ用のZDesigner v. 8ドライバ
- Windows用Zebraセットアップユーティリティ
- Zebra Designer Essential 3
- ZPL II Programming Guide
プリンタのセットアップ
0. プリンタのセットアップ
ユーザガイドを見ながら、プリンタを組み立ててください。あと使用予定のタグもセットしてみてください。
1. ZDesigner v. 8ドライバのインストール
ZDesinger v. 8ドライバをインストールしてください。インストーラから指示あるまで、プリンタは接続しないようにします。
※ドキュメントだと、まずはZebraセットアップユーティリティをインストールするとあったのですが、そうすると、v. 5系統(一つ古い)のドライバが入ってしまうため、先にドライバをインストールしてしまいます。
2. Zebraセットアップユーティリティ
次にこちらをインストールします。うまく行くとこんな感じの画面が表示されます。
プリンタツールを開くボタンを押すと、こんな感じの画面が表示されます。さみしい感じ(?)の画面が表示された場合は、v. 5系統のドライバが入ってしまっています。アンインストール後に再度セットアップしてみてください。
ドライバー設定タブを開いて、左の列からメンテナンスをクリックします。調整メディアとRFID調整の補正ボタンをそれぞれクリックしてください。セットされているタグに合わせてキャリブレーションが実行されます。
全般タブを開いて、基本設定ボタンを押してください。うまくキャリブレーションできていれば、幅と高さがきちんと設定されていると思います。異なる数字が設定されていた場合は、ICタグのスペックシートをもとに正しい数字を設定してみてください。
それでは、左下のテストページのボタンを押してみてください。こんな感じで周囲に枠が印字されます。
位置を修正するときは印刷オプションの印字基点補正に数字を入れて、再度テストページ印字を試してみてください。
3. 日本語フォント
日本語フォントはオカベマーキングシステムさまが配布されているAGOTHICEを使用しました。利用規約等確認のうえ、ご使用ください。プリンタツールからDLしたフォントを選んで、ファイルを送るからプリンタに送信します。
4. Zebra Designer
それでは、印字レイアウトを作成してみましょう。最終的にはZPLでExcelTool上で設定する必要がありますが、おおまかな位置だけでもGUI上で確認できると楽ちんかなと思います。
アプリを起動して、新規ラベルセットアップウィザードを進めると、こんな感じの画面になります。先ほど設定した幅、高さが設定されているのを確認してください。
MIDAS FLAGTAGの場合、右側の20 mmは折り曲げて使うため、そこには印字せず、左側の40 mmに印字することにします。基本的には文字ラベルやバーコードを左側からドラッグアンドドロップして配置していく形になります。
Tipsとして私の環境だけかもしれませんが、フォントでZEBRA 0を選択して、文字ラベルを配置すると、幅が0となってしまい、うまく扱えませんでした。別のフォントを選ぶとうまく行きました。あとICチップの部分は印字しないようにするとよいそうです。MIDAS FLAGTAGの場合は中央の下の方になります。
次に、ファイル→保存(2つありますが、下の方)を開いて、ファイルに出力するをチェックしたうえで、プリンターに保存するをクリックします。
すると、ZPLっぽいものがExportできます。メモ帳などで開くと、こんな感じになっているんじゃないかと思います。
CT~~CD,~CC^~CT~ ^XA ^DFR:x.ZPL^FS ~TA000 ~JSN ^LT12 ^MNW ^MTT ^PON ^PMN ^LH0,0 ^JMA ^PR4,4 ~SD10 ^JUS ^LRN ^CI27 ^PA0,1,1,0 ^MMT ^PW709 ^LL248 ^LS0 ^BY2,3,60^FT35,79^BCN,,Y,N ^FH\^FD>:E0>51234567890123456789012^FS ^FT32,157^AAN,54,30^FH\^FD?? ^FS ^FPH,4^FT33,202^AAN,36,20^FH\^FD??^FS ^FT312,205^AAN,45,25^FH\^FD??^FS ^XZ
一行目はよく分からないので、使いません。^XAの行から^XZまでを使います。下の方の^BY2から始まる5行が今回レイアウトした部分になります。
ExcelToolの設定
それでは、出力されたZPLをExcelToolで使うために下記のように修正してみます。←以降に修正箇所を記載しております。ExcelToolでは、[[列名]]のように記述すると、その列をデータとして使用できます。たとえば、[[B]]と記載すると、印字する行のB列のデータに置換されます。
^XA ^CWA,E:AGOTHIC.FNT ← 日本語フォントを使用するため ~TA000 ~JSN ^LT12 ^MNW ^MTT ^PON ^PMN ^LH0,0 ^JMA ^PR4,4 ~SD10 ^JUS ^LRN ^CI28 ← UTF-8 encodingを使用するため ^PA0,1,1,0 ^MMT ^PW709 ^LL248 ^LS0 ^BY2,3,60^FT35,79^BCN,,Y,N ^FH\^FD[[A]]^FS ← A列を使用 ^FT32,157^AAN,54,30^FH^FD[[B]]^FS ← B列を使用 ^FPH,4^FT33,202^AAN,36,20^FH^FD[[C]]^FS ← C列を使用 ^FT312,205^AAN,45,25^FH^FD[[D]]^FS ← D列を使用 ^XZ
こんな感じのデータを印字してみようと思います。
^BY1,2,60^FT35,79^BCN,,Y,Nできたのは下記。幅は縮められたのですが、バーの幅が狭すぎてバーコードが読み取れませんでした。この幅に24桁を印字するのは難しそうです。
動作を動画で御覧いただくとこんな感じです。
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